スラムドッグ$ミリオネア。
「水曜日のダウンタウン」の三四郎小宮さんの件もあり、ちょうどGYAO!で無料放映していたので視聴しました。
上映当時話題になったとき、「スラムの少年のうんたらかんたら…」「銃でうんたらかんたら」というところだけを小耳に挟んでいたので、貧困犯罪連鎖というかんじの哀しい可哀想なお話なのかと思っていました。
人気番組「クイズミリオネア」に出場したスラム出身の青年。学校にも行けず、まともな生活も送れないまま成長した彼ですが、出題される問題がたまたま主人公の人生の中に答えが存在する問題だったため、どんどん正解を重ねていって、まさか億万長者に?……いうお話ですが
「おれ、答え分かるー!ヒャッホーっ!」という明るいバラエティノリではない、どちらかというとサスペンスチックなミステリーチックな引き込まれる内容です。
普段は忘れ去っている過去の出来事を、問題を聞いたことによって、ワード、ワード、1シーン、1シーンがファーっとフラッシュバックして問題に関連の物事を思い出す、、
あー、こういうことあるかもなーとは思います。生活していると脳の引き出しが違うから思い出すこともないけど、脳にはちゃんと蓄積されていて何かのキーワードでドワッと眠っている記憶の一部分だけ蘇るっていうね。
なので、いろんな事件なんかでも証人の方とか近所の方とか、事件からしばらく経って断片的な何かを思い出すということって実際あると思うんですよね。その記憶が事件解決に生かされるかどうかは分からないし、別に自分が悪いことしてなくても警察とかって下手にもう関わりたくないし、もしくはもう決着がついたとされる事件だったりするとややこしいことになりそう、ということできっと思い出しても黙っていることもあるんじゃないのかなー…恐いねぇ
さて主人公ジャマールの幼少期ががまたかわいい。きゅーんとなります。インドの方はほんとお目目がクリクリ。
それにしてもマフィア、人買い、こえー…そして負の連鎖こえー。
イキったお兄ちゃんの思春期ゆえともいえる酷い行い以来、どうやら犯罪チックな生活からは足を洗って、ほそぼそと生きてきていたジャマールですが
初恋の少女が忘れられず、彼女が観ているかもしれない、と思いクイズミリオネアに出場します。
人気番組なので出場希望の電話もつながりにくいですが、そこもちゃんと伏線がありますね。
しかし順調に正解を重ねていく主人公を妬んだ司会者にはめられて刑務所へ。
これも上手いですね。スラム出身の主人公とは全く無関係と思う司会者ですが、人間の汚いところというか男の汚いところというかプライドとかそういう感じが出てきてね。
刑務所で尋問される彼がなぜクイズの正解を答えることが出来たのか、について話していくところが物語の最初になります。
A→B→C→D→Aっていう流れの作りですね。
そしてラストはなんだか無難にまとめた感がありましたが……甘かった。
さすがインド映画。まさかまさかのエンディング。こんなテイストの映画でもアレやっちゃうの?そんなに好きなの?決まりなの?ビックリしたわ。でも幼年ジャマールもまた出てきたからうれしかったけど。
右端が幼年ジャマールくん。子供はすぐ成長するねー